中学生が乳幼児とふれあい体験 ~地域の子育てを学ぶ~
安芸津町の安芸津児童館子どもの家で、中学生による乳児ふれあい体験が行われました。この取り組みは平成20年から続くもので、地域の保護者と学校の協力によって成り立っています。
赤ちゃんとのふれあい
赤ちゃんを抱っこしたり、ミルクを作ってあげたり、離乳食をあげたりなど、実際の育児に近い体験を行いました。中学生たちは最初こそ緊張していたものの、次第に笑顔が見られ、赤ちゃんとのふれあいを楽しんでいました。
お母さんたちとの対話
母子手帳やエコー写真を見せてもらいながら、妊娠・出産の大変さについて話を聞く時間もありました。中には、録音した赤ちゃんの心音や産声をスピーカーで聞かせてくれるお母さんもおり、中学生たちは命の重みを実感していました。
子育てしやすいまちって?
「子育て世代にとって住みやすいまちとは?」というテーマで意見交換も行われました。ベビーカーで移動しやすい歩道の整備や、子ども用品の購入環境、公衆トイレの衛生面など、実際の子育ての課題についてリアルな声が寄せられました。
妊婦体験
2Lのペットボトル3本を入れたリュックをお腹側に抱え、妊婦さんの体の重さを体験。立ち上がる、しゃがむ、寝転ぶなど、日常動作の大変さを実感しました。
マザーズバッグの紹介
赤ちゃんを抱っこしながら荷物を持つ大変さや、きょうだいがいる場合など、リアルな子育ての工夫も紹介されました。
また、別日で幼児とのふれあい体験も行われました。安芸津中学校の体育館に、未就園のお子さんとお母さんが集まり、交流を行いました。乳児とはまた違い、自ら動き、意思のある幼児達。児童館職員のリードの下、お歌や工作遊び等を通して一緒に時を過ごしながら、乳児と幼児の発達の違い、子育ての様子の違いを体感することができました。地域の子育てサポーターさんもボランティアとして参加され、「こうやってあげたらいいよ」と、抱き方、接し方のアドバイスをしていただきました。
参加された乳幼児の保護者からは、「親子共に貴重な体験だった」「中学生が優しく接してくれて嬉しかった」という声がありました。また、中学校の先生からは、「普段の学校生活では見られない優しい表情や笑顔が見られた。中学生時にほぼ初めての貴重な経験だと思う。子どもと接するだけでなく、お母さんにインタビューし、安芸津町の課題を聞き取れた事も良かった。」という声が聞かれました。
保護者の皆さんの協力のもと、中学生たちは貴重な体験を通じて、命の大切さや子育ての現実に触れることができました。担任の先生からは「今日の体験を自分のものにして、これからの人生に活かしてほしい」とのメッセージもありました。
生徒からは、「親の子育ての大変さを聞き、自分の保護者に感謝の気持ちを心から持てるようになった。」「産む前からすごく大変な思いをして産んでくれたし、その後も苦労して育ててくれた事を実感し嬉しかった。」「普段体験できない事を体験できて、色んな事を感じたり考えたりできてとても良かったし、楽しかった。」などの意見がありました。生まれてから今までの自分に関わってくれた人への思いを感じ、「自分」について考える機会にもなっています。地域と学校が連携した取り組みは、子どもたちの心を育てる大切な機会となりました。

お母さんと話そう!

ふれあってほっこり

マザーズバッグを持ってお出かけする体験

あくしゅでバイバイ

幼児さんとの名刺交換

手遊び歌

工作あそびでお絵描きをお手伝い

手作りおもちゃで一緒に遊ぶ様子