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シアエールなひとたち

民生委員と見守りサポーターにインタビュー①

黒瀬ひまわり台の団地では、民生委員と見守りサポーター(以下「サポーター」)が、チームで団地内の見守りをしています。今回は、チームワークの秘訣を聞きたくて取材をしました。「つながりを大切にしている事」「地域の会合に参加する良さ」「チームの大切さ」「見守り活動をする中で、サロンという居場所をつくったこと」「世代をまたいで交流する秘訣」など、地域の良さに気づき、人がつながって元気になるヒントがたくさんありました。

ひまわり老人集会所で

民生委員 名越さん

見守りサポーター、関さん夫妻、竹内さん、寺原さん

みなさんが暮らす「ひまわり台」はどんな団地ですか?

ひまわり台団地は、昭和に出来た団地です。令和3年5月の団地住民家族調査では世帯数344世帯、人口806人(15歳未満66人)が暮らしています。高台にありますが団地内は平地で移動しやすい環境です。

自治会は組織化され、定例会が毎月あり、その会議内容も回覧で伝達されています。女性会や、老人会はなくなり、現在は自治会活動と自由参加型の二つのサロンが実施されています。

民生委員と見守りサポーターはどのように活動をしていますか?

民生委員の名越さんが、年代の異なるサポーターと一緒に、地域コミュニティの一環として定着するようにと、活動を始めて5年になります。年に2回集まり、地域の相談や情報共有をして、何でも話せるチームができました。

団地の人との普段の会話の中で困りごとはないか気に掛けたり、小学生の登下校の見守りをしたりなどで、気になることはチームで話をするようにしています。自治会に協力して敬老の贈り物のお渡しする訪問もしています。

活動の中、民生委員とサポーター有志で協力して、令和3年5月にサロン「集おう笑笑(ニコニコ)会」を立ち上げ、活動を始めました。

サロン「集おう笑笑(ニコニコ)会」の立ち上げについて、詳しく教えてください

今は、コロナで、こども会の祭りや、ラジオ体操など、イベントごとがなくなっています。その中、見守りをしている方から、集まってお話できる場が欲しいときいて、サポーター同士で話を重ね、サロンを開こうと思いが固まりました。サロンのやり方などわからないところは、民生委員の名越さんに相談して、サポーターの趣味と特技を活かしたモノづくりと、医療・福祉の有資格者による健康で過ごすための講座や、笑いが沸き起こるゲームなど、工夫をこらして行っています。

「集おう笑笑(ニコニコ)会」の名前のとおり、とにかくたくさん笑って楽しい時間になるよう心がけています。そうすると、みんなの本音も出るし、皆さんが楽しみだと言ってくださるので、スタッフも頑張ろうと思います。また、笑笑会でつくった手芸品が、近所の人や家族から「いいものが出来たね」と、話題になると聞くことも嬉しいですね。

実は、このサロンの開催をサポーターの男性陣も手伝っていて、手芸に使う木の実集めや、丸太のスライスなど、協力してくれています。「グランドゴルフに呉に行くなら、近くの公園に形のいい木の実があるから拾ってきて」「よっしゃ」といった感じです。
スタッフのサポーターがお互いをフォローし合い「手が回らないと思って、私がやっといたけんね!」と、連絡を取り合っています。また、参加者が安心して会場にこられるよう近くのサポーターが付き添って送迎もしています。
スタッフの仲の良さとチームワークが良いんですよ!

世代はバラバラなのに、本当に仲が良いですね

竹内さん

年代の異なる50代から80代のメンバーは、元々は顔だけ知っている程度でした。自治会の役員を一緒にしたり、定例の会合で話をする中で、仲良くなっていったんですよ。今では、「自治会の草刈りを手伝って!」「はい、いいよ!」と、何かあれば手伝って欲しいと声を掛け、地域の集まりで見かける時には気軽に相談し、年の離れた兄妹みたいな関係なんですよ。

(取材中も、みんながそれぞれの話に耳を傾け、ここなら何でも聞いてくれる雰囲気があり、視点の違うアドバイスをもらえるという信頼関係が感じられました。)

どのように見守りサポーターを引き受けたのですか?また活動していてよかったことを教えてください。

見守りサポーター関さんご夫婦

グランドゴルフ仲間が多く団地内に知り合いが多い事を見込まれてサポーターにと声を掛けられ、奥さんと分担できるよう夫婦一緒に引き受けました。奥さんは、良くわからないけれど、地域にお世話になっているし、出来る事ならやってみましょうという気持ちでした。

サポーター活動を始めて、近所の人に回覧板をつなぐ時に一声かけていると、家を空ける時には相手からしらせてくれ、相手からも気に掛けてくれるようになり、「安心」を感じられるようになりました。また、夫婦とも生まれは県外で、巣立った子ども達は遠くにいるので、サポーターの仲間が「何でも私が手伝うから」と気に掛けてくれることも、とても心強いんですよ。

寺原さん

自衛隊として仕事していた間は、自治会の掃除も地域の事も妻に任せていました。それだけに退職したら、地域に協力しないといけないと思っていたところに、自治会の会計を依頼されて引き受けたんです。自治会の役員をした経験から名越民生委員にサポーターをお願いされて、地域に恩返しをしようと引き受けました。自治会の活動で、地域の人の顔がわかるようになっていた事が役立ちました。活動する中で、サポーターの仲間が気に掛けている人を、自然と自分も気に掛けていて、そんな変化を嬉しく思いました。

もしも、退職して、地域の役を引き受けなかったら、今頃は知り合いもこんなにいないし、家でじっとしていたと思います。全く知らない人でも、話していけば「子どもの野球クラブが一緒だった」など、共通点が見つかるので、面白いですね。住んでいて、「寺原さん」と声をかけられるし、団地の人の顔が分かる。これが、いろいろと活動していてよかったなあと思うことです。

顔が分かれば、話もできるし、つながりが出てくる。そのきっかけが、挨拶なので、つくづく挨拶が大事だなあと思います。

「ひまわり台」の皆さんは、チーム力が素晴らしいですね。

名越さん

本当に良いチームだと思っています。私自身が知らないことが多く、みんなが地域の事を良く知っているから、私が民生委員として対応出来ていると思います。メンバーそれぞれ持っているものが素晴らしいので、知恵を出し合い、協力しながら、住民の目指す地域コミュニティに近づけるよう努力したいと思っています。

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